クウネル・ダ・サイクル

春とモノクローム

モノクロな風のなか モノクロな歩幅で モノクロなまち並みを 見下ろしていたよ
モノクロな公園ではしゃぐ ガキんちょのほっぺたが 夕焼けみたいに真っ赤でさ

僕はいま 三十数回目の春も 分からないまま 歩いているところ
胸がちくりと痛むような景色を 生きた分だけ 増やしながら

あいつなら少し前の 口笛あたりで見かけたぜ
あの娘ならその角の ため息あたりにいる頃さ
心配はいらないよ どの石ころにも続きが あの涙にも続きが

モノクロな夜のまち モノクロな歩幅で モノクロな服を着て 歩いていたよ
モノクロに吹く風が 月明かりに照らされて ビールみたいな色してさ

僕はいま 伝説のなかを生きてて そのかけらを集めているところ
僕はいま 伝説のなかを生きてて そのかけらを積み重ねているところ

春とモノクローム
クウネル・ダ・サイクル
¥ 150

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