昨日まで確かだったこと さっきまで意味を帯びていたもの
これからも続いていきそうなほど あたりまえに繋がっていく日々も
ほんとはね 不確かで こわれやすいものだって
どれだけ 言い聞かせて 慣れたつもりでいたって
失う時はやっぱ心痛いよ どれだけ年や数を重ねてきたって
あいつと過ごした時間 重ねた言葉は僕のなかをたしかに流れているけど
もう取り戻せないものがあるって知った
もう二度と戻れない場所があるって知った
まったく同じに見える景色も もう何かが違っているんだよ
まったく同じに見えるようでも 何かが決定的に違うよ
「あの時ああすればよかった」とか「もっと大事にしていたらな」とか
かんたんに後悔して 嘆く人間にはなりたくない
たくさんのものを見聞きしながら 学び 気付き 拾ってきたはずなのにな
足跡が増えていくたび ほら わからないものがたくさん
今は流れ過ぎていく 景色のなかを生きていて
時に押し戻されたり 心を弾ませている
すべては二度とは来ない一秒でできているから
どうか離れないでいて 匂い 手触り 痛みでさえ
ねえ 僕らがくりかえしていく 毎日という限られる時間枠のなかで
どれだけの道を歩けるのでしょう どれだけの人と出会えるのでしょう
100年も経ったら誰も残ってないような 奇跡的なこの場所で
うれしいも かなしいも ひっくるめたなかを それぞれの人が歩いている
忘れたくないことさえ忘れながら 歩いたぶんだけ傷を増やしながら
それでも生きることがうれしいのは なぜなんだろう なぜなんでしょうね
ひとりと腹から笑い合えれば ひとりの背中をさすれたのなら
僕の生きていた時間も無駄じゃないのさ
ひとつの肩を抱き寄せれたなら ひとつの胸を高鳴らせたなら
僕の生きていく時間も意味があるのさ
この手を離さずに 僕ら歩いていこうな
同じ時を生きた 僕ら歩いていこうな